今だんだんと問題になっている育休延長について。
育休の制度がどうあって、何をどうするのが問題なの？
メディアで特集される機会も少ないですが、水面下で私たち子育て世代の望まない法案が進んでいます。ここでは、2025年4月からの育休延長についての法改正に関することを調べてみました。
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育児休業(育休)とは
育児休業とは、原則１歳未満のこどもを養育するための休業で、育児・介護休業法という法律に定められています。育児休業の申出は、それにより一定期間労働者の労務提供義務を消滅させる意思表示です。
引用元：厚生労働省
もし、お勤め先の就業規則に育児休業に関する規定がなくても、
法律に基づき育児休業を取得することができ、会社側は休業の申し出を拒めません。
パパ・ママが赤ちゃんを育てることに集中できる期間として設けられた制度です。
育休のメリット1：社会保険料免除
育休中は社会保険料の支払いが免除されます。
私は第１子出産の際、雇用主が社会保険料免除の申請漏れをしていて誤って社会保険料が天引きされていました。育休を取得する時と復帰する時の社会保険料の計算には注意してください。
育休のメリット2：賃金の半分程度が支給される
保育所等における保育の実施が行われないなどの理由により、子が１歳または１歳６カ月に達する日後の期間についても育児休業を取得する場合、その子が１歳６カ月又は２歳に達する日前までの期間、育児休業給付金の支給対象となります。
引用元：ハローワーク
育児休業給付金は育休取得開始6カ月(180日)までは休業開始前の給与の67％、180日後からは50％が支給されます。
毎月の支払ではなく2カ月ごとの支払いになる点だけ注意してくださいね。
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わざと育休延長することの何が問題なの？
育休延長のすべてが問題、と言うわけではありません。
会社として制度があり、その上限まで育休を取得する分には何も問題がありません。今問題になっているのは、育児休業給付金が支給される条件での育休延長についてです。
わざと育休延長の問題1.制度の大前提『子が1歳まで』を過ぎている
育児休業給付金を支給される条件が『原則子が1歳まで』とされているのに、その例外をわざと狙おうとしている点。
わざとでも例外が狙えるのであれば最初から『子が2歳まで』など延長した方が良いですよね。
わざと育休延長の問題2.自治体の負担増
育休延長のためわざと保育園落選狙いで保育園を申し込む人が多く、この行為が自治体の大きな負担になっているとのこと。『どこの園なら入れませんか？』と個別の問い合わせが多いそう。
本来の保育園を管理する自治体の機能を損なっていますね。
わざと育休延長の問題3.早期の職場復帰を後押しできない
育休延長狙いの人と本当に早く復帰したい人が混ざってしまい、本当に早く復帰を願う人の支援ができなくなっているとのこと。
これは私の周りでも感じていたので、早く是正されないか期待していた問題でした。このブログで横浜市の保育園申し込み状況を調査しましたが、空きがあるのに待ちの園が偏ってるって、保育園が正しく運営されているかと聞かれたら疑問でした。
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育休の期間と育休延長が認められる場合
制度としては子が1歳になるタイミングで育休終了となりますが、下記理由がある場合に育休の延長と育児休業給付金を継続して受け取ることができます。
- 保育園に入園できない場合
- 配偶者が死亡したとき
- 負傷、疾病または身体上・精神上の障害で療育が難しい
- 離婚して子供と離れてくらすとき
- 下の子の出産間際又は産後すぐ
ここで一番簡単に育休延長が認められる方法が保育園落選狙いと言うことですね。
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2025年4月以降の制度改正でどう変わる？
給与の一部が支給されて子供を見ていられる育休制度は、私たち子育て世代にはうれしい制度です。ただ、この制度のルールからは外れて『できるだけ長く育休を取得しよう』とわざと保育園の落選を狙い育休を延長するケースが問題視されています。2024年5月時点で検討段階にある、来年度からの変更点を見てみましょう。
参考：厚生労働省「雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案概要（育児休業給付関係）」
保育園落選狙い対策：追加書類①本人記載の申告書
申告書に記載が予定されている内容は
- 保育園の申し込みを辞退したか？
- 入所を申し込んだ保育園の中で自宅か職場から一番近い施設の名前と保育園送迎にかかる時間
- 保育園送迎の時間が片道30分以上だった場合の理由
などがあり、自宅や職場から遠い人気の保育園での落選狙いを見つけられるようになっています。
保育園落選狙い対策：追加書類②保育所等の利用申し込みを行ったときの申込書の写し
この写しから以下の内容を確認することが予定されています
- 保育園入所が決まらなかった場合、育休延長を希望する にチェックが入っていないか
- 人気園のみ、または募集人数が少ない園のみ記載されていることはないか
育休延長の可否はハローワークの担当者が確認することになると予想されますが、きっちりと制度化された後に数字で確認しきれない保護者の心情的な面も考慮することができるか心配ですね。
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2025年4月から育休を延長するためにできること
私はわざと育休延長することは基本的には反対です。制度に沿って利用するといいと思います。でも、実際は育休を延長しないといけない状況のママたちもいます。そんな大変なママの力になれないか調べてみました。
必ず保育園に入れない保証はありません。
育休延長対策1.保育園見学にできるだけ多く参加する
希望を出す園を2〜3個に絞って書く。後日、なぜこんなに希望園が少ないか聞かれると予想します。その際保育園見学に行った旨を伝えて『こことここが不安』と複数の保育園が選べなかった理由を説明する材料にします。
子供に合わないのに無理に保育園に入れることは自治体はしないと思うんです。
育休延長対策2.前年と直近の入園状況の確認
毎年新設の保育園、閉鎖の保育園がある為必ず直近の入園状況と前年の入園状況を確認します。近場で入所枠の少ない園をピックアップします。
制度が変更になるのは2025年から。前年の入園状況は『育休延長狙い』の数字が含まれているので慎重な見極めが必要です。
育休延長対策3.ハローワークから育児休業延長が認められなかった場合を会社と話し合う
最悪ハローワークから育休延長が認められなかった場合①決まった保育園に入り復職するか②保育園を辞退して育児休業給付金の受給は打ち切り、会社のお休みを延長できないか打診する 必要があります。
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わざと保育園落選は行政にはバレます。
本当に保育園に入りたい人と育休を延長したい人、行政には必ずバレます。
周りのママも『本当は入りたくないですよね？そうしたら、ここの園書くと入れちゃいますよ』と言われる始末。
絶対的に希望園を書く数が少ないからバレるそうです。
保育園にわざと落選したことも会社にバレます。
各市町村は必ず保育園の空き状況や待ち人数を開示しています。会社の総務担当者も『自宅の近くのこの保育園が空いているのにな・・・』と知ることが可能です。
わざと保育園に落選するより、会社の上司に相談して合意の上で育休延長をしてくださいね。
育休延長わざとして何がいけないの？育休のルールと法改正内容を確認まとめ
わざと保育園に落ちての育休延長は、罰則はないけれどグレーな問題。
法律でNGとなっているわけではないですが、自治体や本当に保育園を利用したい人の迷惑になるので本当はNGですよね。それでもやむを得ない家庭に目を向けて国がもう少し子供を育てやすい環境になるといいですね。
みんなが幸せに子供を育てられる日本になりますように。
最後までお読みいただきありがとうございました。
